地域経済は「回復・持ち直し」基調
- あいおい法務行政書士事務所
- 2 日前
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■ AI需要が企業活動を押し上げる中で、私たちの次の一手は?
日本銀行が1月8日に公表した最新の「さくらレポート」では、全国9地域すべてで景気判断が据え置かれ、「回復・持ち直し」の流れが続いていると示されました。
背景にあるのは、世界的に拡大するAI関連需要です。
製造業を中心に受注は堅調で、幅広い企業が設備投資に前向きな姿勢を強めています。
特に「AIを活用した生産性向上投資」は、人手不足が慢性化する中で“攻め”の経営を支える柱となりつつあるようです。
建設業からは「人材確保が難しいからこそ、将来を見据えた事業体制づくりが必要」との声も上がっています。
AI導入はもはや一部企業の取り組みではなく、競争力維持の前提条件になりつつあると言えます。
一方で、外部環境の不透明感は完全には払拭されていません。
米国の関税政策は短期的な変動こそあれ、総じて影響は限定的との見方が広がるものの、日銀支店長からは「影響が出尽くしたわけではない」と慎重な姿勢も示されており、経営者としては、足元の追い風に過度に依存せず、複数のシナリオを想定した備えが求められます。
個人消費では、生活必需品の価格高止まりを背景に節約志向が続く一方で、イベントや高額品など“ハレの日消費”は堅調のようです。
都市部百貨店では株高の恩恵を受けた富裕層の購買が支えとなっており、消費の二極化が進む中、「自社の商品・サービス」はどちらの層にどのような価値を提供できるのか、改めて問い直す必要がありそうです。
2026年度の春闘に向けては、企業収益の改善や人手不足を背景に、前年並みの賃上げを想定する企業が多いようです。
最低賃金の引き上げによりパートと正社員の賃金バランスを見直す動きも広がり、人件費上昇を前提とした経営設計が不可避となる中、価格転嫁の流れも定着しつつあります。
さらに、日銀の段階的な政策金利引き上げに対しても、企業の理解が広がり始めており賃金と物価がともに上昇する環境では、金利上昇を前提とした資金調達戦略が求められます。
※参照~ニッキンonile 記事より抜粋
■では、上記の状況を踏まえてこれから中小企業はどう動くべきでしょうか?
「2026年の経営環境に備えるためのチェックリスト10項目」を下記に挙げてみます。
1. AI・デジタル投資
• ▢ AI活用の具体的なユースケースを社内で明確にしているか
• ▢ 生産性向上につながる投資の優先順位を整理しているか
2. 人手不足への対応
• ▢ 採用難を前提に、業務プロセスの自動化・省力化を進めているか
• ▢ 外部パートナーやアウトソースの活用方針を定めているか
3. 賃上げ・人件費の見直し
• ▢ 2026年度の賃上げ方針を早期に検討しているか
• ▢ パート・正社員の賃金バランスをどう整えるか議論しているか
4. 価格転嫁の戦略
• ▢ 人件費・物流費・原材料費の上昇を価格に転嫁・反映する仕組みを整えているか
• ▢ 顧客への説明ストーリーを準備しているか
5. 金利上昇への備え
• ▢ 借入金の金利条件を再点検しているか
• ▢ 金利上昇局面での資金繰り計画を見直しているか
6. 設備投資の優先順位
• ▢ “攻めの投資”と“守りの投資”を区別して意思決定しているか
• ▢ 設備の投資効果を測定する指標を設定しているか
7. 消費の二極化への対応
• ▢ 自社の商品・サービスが「節約志向」「ハレ消費」のどちらに向くか明確にしているか
• ▢ ターゲット顧客の変化を定期的に分析しているか
8. 外部環境リスクの把握
• ▢ 米国関税、中国インバウンドなどの影響を複数シナリオで想定しているか
• ▢ リスク発生時の代替策を準備しているか
9. 組織体制の強化
• ▢ 中核人材の育成・定着策を整えているか
• ▢ 権限委譲や意思決定スピードの改善に取り組んでいるか
10. 中期戦略の再点検
• ▢ 2026〜2028年の3ヵ年中期計画を最新の経済環境に合わせて更新しているか
• ▢ “今やるべきこと”と“やめるべきこと”を明確にしているか
景気が回復基調にある今こそ、次の一手を考える絶好のタイミングです。
外部環境の動向に振り回されるのではなく、自社の「強み」をどう磨き、どこに投資し、どの市場で勝つのか。
経営者としての意思決定が、これまで以上に企業の未来を左右する局面に入っています。

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