Q1:リサイクルが目的の産業廃棄物だけを収集運搬する場合でも、産業廃棄物収集運搬業許可は必要?

A1:リサイクルされることが一般的である「古紙、くず鉄、空ビン類、古織物など専ら再生利用の目的となる産業廃棄物であり専らもの」と言われます。この「専らもの」に該当するようであれば、産業廃棄物収集運搬業許可は不要です。(廃棄物処理法施行規則第9条②)

そのほかにも許可が不要な特定の産業廃棄物がありますが、もし許可を必要とする産業廃棄物であるのに許可を得ずに業を行った場合には無許可営業の罪となり、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金(併科もあり)が科されるおそれがありますので、ご注意下さい。                      (廃棄物処理法第25条・第32条)

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Q2:事業範囲の変更の許可申請は、どんな場合に必要?

A2:産業廃棄物収集運搬業または処分業において、事業範囲の変更とは「取り扱う産業廃棄物の種類、収集及び運搬方法、処分方法」の変更であると考えられます。すので、例えばその取り扱う産業廃棄物の種類には変更がないまま数量のみ変更する場合や処分場を増設する場合などは事業範囲の変更には該当しないことになりますので、変更の許可申請は不要です。

しかしその数量変更や処分場増設によって、事業の用に供する主要な施設やその設置場所・主要な設備の構造や規模に変更が生ずる場合には、その変更日から10日以内(法人で登記事項に変更があるときは30日以内)に、変更届出をしなければなりません。(廃棄物施行規則第10条の10)

もし、事業範囲変更の許可を必要とするのに、それを得ずに事業を行った場合には無許可変更の罪となり、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金(併科あり)を科されるおそれがあります。(廃棄物法第25条)また、法人にも3億円以下の罰金刑があります。(同法第32条)

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Q3:中間処理と最終処分は、どう違うの?

A3:中間処理には、廃棄物の「無害化、安定化、減量化」という3つの目的があります。無害化、安定化のために焼却・中和・溶融という方法があり減量化のために脱水・破砕・圧縮などの方法があります。これらの方法は単独で行われるよりも複合的に行われるのが一般的です。一方、最終処分は廃棄物を自然環境に還元することが目的です。その方法としては、陸上埋立処分・水面埋立処分等の埋立処分および海洋投入処分があり、法令でその処理基準が定められています。(廃棄物法第7条の2、14条の2)

中間処理の許可のみ受けている場合には、埋立処分などの最終処分はできません。その場合は都道府県知事に「事業範囲の変更の許可」を申請し許可を得なければなりません。もし、必要な許可を得ずに最終処分を行ったら無許可変更の罪となり、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金(併科あり)が科される可能性があります。(同法第25条)また法人に対しても3億円以下の罰金刑がありますので、ご注意ください。                                         (同法第32条)

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Q4:家屋などを取り壊し・解体して出る廃木材は産業廃棄物?

A4:工作物の新築・改築・除去に伴い生じた建設業に関係するものである場合には、廃棄物処理令2条2号の木くずに該当し、産業廃棄物にあたります。ですので、建設業者によって取り壊されたり解体されたりして出た廃棄物である廃木材は、木くずとして産業廃棄物になり、これを収集運搬または処分を業とする場合には、都道府県知事の許可が必要となります。

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Q5:運送会社やバス会社などから排出される廃タイヤを収集運搬する場合も、許可が必要?

A5:従来は、タイヤ販売会社や販売店等は許可が無くても、上記のような事業者から排出された廃タイヤを収集運搬することができましたので、これを処理業者に委託することができました。しかし平成23年4月1日以降より、廃タイヤも産業廃棄物同じ取り扱いをすることなり、原則として収集運搬業の許可を得てからでないと、タイヤ販売会社等は事業者から排出される廃タイヤを収集運搬できなくなりました。例外としてタイヤ交換・下取りなどの場合には許可不要です。この場合はタイヤ販売会社自身が排出業者ですので、処分業者に委託して処分してもらうことができます。

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Q6:産業廃棄物には、通常の産業廃棄物と特別管理産業廃棄物があるが、どう違うの?

A6:特別管理産業廃棄物とは、産業廃棄物のうち「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康または生活環境に係る被害を生ずるおそれのある性状を有するものとして政令で定めるものをいい、必要な処理基準を設けて通常の産業廃棄物よりも厳しい規制を行っています。

特別管理産業廃棄物のうちには、特定有害産業廃棄物としてさらに厳しい基準のもとに管理が必要なものがあります。以下参照「特別管理産業廃棄物」(特定有害産業廃棄物でないもの):廃油、廃酸、廃アルカリ、感染性産業廃棄物

「特定有害産業廃棄物の特別管理産業廃棄物」:廃PCB等、PCB汚染物、PCB処理物、廃水銀等、指定下水汚泥、鉱さい、廃石綿等、燃え殻、ばいじん、廃油、汚泥・廃酸・廃アルカリ、があり環境省でそれぞれその規制の概要や判定基準などが定められています。(廃棄物処理法第2条③・⑤)

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Q7:無許可業者に、産業廃棄物の処理を委託してしまったら?

 

A7:産業廃棄物の処理は、許可業者に委託しなければなりません。これに違反した場合は、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられます。

もし、事前にその業者に問合せ等をして許可業者であるとの回答をもらい信用していたということが認定されれば、罰則が科される可能性は低いでしょう。

しかし、無許可業者に対する委託禁止違反の基準は厳しく、簡単に上記の認定がなされることは難しいので、産業廃棄物の処理を業者に委託する際には、その業者の許可証の原本や写しなどを確認したり、都道府県に問い合わせたりして、慎重に調査することが望ましいと思います。(廃棄物処理法第25条・32条)

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Q8:産業廃棄物の「積替え・保管」にはどんな規定があるの?

A8:積替えとは、産業廃棄物を入れた運搬容器(コンテナなど)を車輌(運搬車)から他の車輌へ積み替える作業や、バラバラに積んできたものを下ろして重機(ショベルカーなど)で他の車輌に積み替える作業のことを指します。また、保管とは、産業廃棄物を処理する過程の中で、一時的に保管しておくことを指します。積替えを行うための基準には、周囲に囲いが設けられ積替え場所であることの表示がなされ、産廃が飛散・流失・地下浸透・悪臭発散などをしないような措置を講じ、害虫等発生しないようにすることなどが規定されています。更に石綿含有産廃・水銀使用製品産廃の場合には、その他の産廃と混合しないような仕切りを設けるよう措置を講じるよう規定されています。また、保管に関する基準にも保管場所・設備・方法・保管量などが、積替えの場合と同様の厳しい規定が設けられており、廃棄物の適正な管理・処理はもちろんのこと、周囲の生活環境を清潔に保ち重大な悪影響を及ぼさないように、そして公衆衛生の向上を図ることに最大限注意を払わなければならないように、厳しい規制がなされています。

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Q9:産業廃棄物処理業の許可基準とは?

A9:許可基準には「事業用に供する施設」「申請者の能力」が一定の基準に適合している必要があるほか、申請者が欠格要件に該当しないことが必要です。そしてこの中でとても重要なのが「申請者の能力」が基準に適合しているか?です。この基準は、①処理業を的確に行うに足りる知識・技能を有すること、②処理業を的確に継続して行うに足りる経理的基礎を有すること、です。ですので、許可を得るためには申請書に①②の能力があることを証明する資料を添付することになっています。そのうち重要な②の経理的基礎を示す資料は、申請者が法人である場合:「直前3年の各事業年度における決算書等及び法人税の納税証明書、定款及び登記事項証明書(商業登記簿)」です。そしてこの経理的基礎の基準に適合しないおそれがあると判断されるに至った場合には、事業の停止もしくは許可の取消し等の処分が下される可能性があります。具体的には、金銭債務の支払不能に陥った者、期日債務弁済が困難である者、銀行取引停止処分がなされた者、利益計上されず且つ自己資本比率が10%未満である者で今後の継続的経営・経営改善の見込みがない者、などが挙げられます。ほか、中間処理業者や最終処分業者にも厳しい適合基準が設けられています。

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Q10:産業廃棄物処理業者の義務とは?

A10:産業廃棄物の不適正処理を防止するために廃棄物処理法は許可制度を設け、不許可業者等の産廃処理を禁止していることは周知のとおりですが、正当な許可業者に対しては、同法は様々な権利とともに義務も課しています。その義務とはおおよそ次のとおりです。①産業廃棄物処理基準に沿った収集・運搬・処分義務、②再委託の原則的禁止、③帳簿の備置・記載・保存義務、④事業範囲(取扱産廃の種類等)の変更の際の許可申請、⑤事業の全部・一部廃止の際の届出義務、⑥名義貸しの禁止、⑦産廃管理票(マニフェスト)の記載・回付・写し送付義務、⑧マニフェストの虚偽記載交付等の禁止、⑨情報処理センターへの報告義務、などです。都道府県知事は産廃処理業者に上記義務を順守させるために各措置を講じ、その結果法令違反の事実を認めたときは、その産廃処理業者の許可を取り消し、または期間を定めてその事業の全部もしくは一部の停止を命ずることができます。(同法第14条の3・14条の3の2)

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Q11:都道府県知事への変更等届出の義務とは?

A11:産業廃棄物処理業者はその施設等について当初の許可以降に「変更」があった場合、届け出る必要があります。届出事項のうち重要なものは、①産業廃棄物の処理事業の全部または一部の廃止、②住所(所在地)の変更、③氏名・名称の変更、④一定の基準を満たす法定代理人・役員・株主・出資者・使用人の変更、⑤事務所・事業場の所在地の変更、⑥事業の用に供する施設(車両・処理施設等)・その設置場所・構造・規模の変更、⑦収集運搬業者にあっては、積替え・保管の場所の住所・面積等の変更、⑧処分業者にあっては、保管場所の所在地・面積、保管する産業廃棄物の種類等の変更、などです。これらの「廃止または変更の届出」は、その廃止または変更の日から10日以内(法人で登記事項証明書を添付すべき場合は30日以内)に、変更等届出書を提出して行わなければなりません。(廃棄物処理法第14条の2、同法第7条の2、廃棄物則第10条の10)

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Q12:収集・運搬業者に作成・保存が義務付けられる帳簿とは?

A12:産業廃棄物の収集・運搬を行う者は「帳簿」を事務所に備え置き、原則毎月末日までに前月中における収集運搬等にかかる事項を帳簿に記載し、1年毎に閉鎖し、閉鎖後5年間事業所ごとに保存することが義務付けられています(廃棄物第7条15・16項、第14条17項)。帳簿への主な記載事項・記載期限は次のとおりです。①収集運搬年月日~翌月末まで ②マニフェストごとの交付者の氏名(名称)・交付年月日・交付番号~交付日から10日以内 ③受入れ先ごとの受入量~翌月末まで ④運搬方法および運搬先ごとの運搬量~翌月末まで ⑤積替え・保管を行う場合には、その場所ごとの搬出量~翌月末まで。と規定されています。もし、この帳簿の備付・記載・保存義務に違反または虚偽記載をした場合は、30万円以下の罰金に処せられます(同法第30条1項)

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Q13:産廃処理業の許可の更新申請後に有効期限が来てしまったら?

A13:産廃処理業(収集運搬業・処分業)の許可が有効期限間近だったので、期限間際に更新申請手続を済ますということがたまにあります。この場合、大抵は許可証が下りる前に(許可処分がなされる前に)有効期限が切れてしまいます。できれば有効期限の1か月~2か月前までに更新申請手続を済ませられればベストなのですが、つい遅れがちになってしまいますよね。こういう場合、有効期限が切れても大丈夫なのでしょうか?廃棄物処理法14条では、許可の有効期限の満了日までに更新申請に対する処分(許可証交付)がなされないときは、従前の許可は有効期限満了後もその処分がなされるまでの間は効力があるとされています。実務上は、新しい許可証が下りるまでの間は更新申請書の第一面に行政庁の受付印を押印してもらったものを提示すれば、許可は有効であることが判りますので業務を続けることができます。でも新しい許可証が交付されたらすぐに取引先に提示してくださいね。

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Q14:廃棄物を有償で売却する場合、収集・運搬業者には収集・運搬業許可は必要?

A14:廃棄物を有償譲渡(売却)する場合、排出業者自らが輸送運搬するのであれば、収集運搬業許可は不要です。(輸送の際には産廃処理基準に基づき適切に輸送しなければなりません~廃棄物処理法12条1項参照)そして、排出業者(引渡側)が輸送費を負担して運送会社に収集運搬を委託する場合は、その輸送運搬費が売却代金よりも安いならば利益が上がるわけですから、この場合は産業廃棄物に該当しないので、その運送会社に収集運搬業許可は不要です。逆に、輸送運搬費が売却代金よりも高いならば、実質排出業者(引渡側)が経済的損失を負担することになり有償譲渡とはいえないので、産業廃棄物に該当することになります。ですので、その運送会社には収集運搬業許可が必要ということになります。(廃棄物処理法第14条、法律施行令第3条・第6条参照)

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Q15:産廃処理業者社員が業務上違法行為をした際の法的責任は?

A15​:会社の社員がその業務を行うにつき違法行為(廃棄物処理法違反)をした場合、その社員は勿論のこと会社に対しても法的責任が問われます。廃棄物処理法は、産廃不法投棄・不適正処理等に対処するため両罰規定を設け、社員ともども会社にも重罰規定を置いています。(廃棄物処理法32条)ですから、会社は社員の日頃の業務に関して教育・監督に十分留意しなければなりません。両罰規定は、会社から社員に違反行為の具体的命令があったかどうかは問わず、その違反行為の事実があれば即適用されます。例としては、無許可での産廃処理、不正手段による許可取得、無許可での事業範囲変更、産廃不法投棄(以上、3億円以下の罰金)、事業停止・措置命令等違反、名義貸し違反、無許可での産廃処理施設設置(以上、1000万円以下の罰金)、改善命令等違反、不法投棄目的の産廃収集運搬(以上、300万円以下の罰金)、管理票虚偽記載交付等(100万円以下の罰金)、帳簿記載・保存義務違反等(30万円以下の罰金)など。このように、会社の社員が業務に関して廃棄物処理法に違反する行為をすると、社員が罰せられるほかその会社自体も処罰される規定となっており、法的責任は両者に問われることになりますので十分留意する必要があるのです。

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富山県行政書士会所属 

登録番号 第06242074号

あいおい法務行政書士事務所  

 特定行政書士 

 申請取次行政書士 茶谷昌宏

富山県内はもちろん県外からの申請手続も承ります。産業廃棄物の積み・卸しには、
その両方の都道府県の許可が必要です。
 対象;富山県、石川県、福井県、
    新潟県、岐阜県、長野県、
    愛知県、ほかご相談に応じます。
まずは、お気軽にご相談ください。
〒930-0075
富山県富山市相生町1番22号
TEL / FAX : 076-411-7005
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