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創業保証と起業ブームのいま

  • 執筆者の写真: あいおい法務行政書士事務所
    あいおい法務行政書士事務所
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

― 信用金庫が支える新設企業の挑戦 ―


 コロナ禍で一時停滞した「起業の流れ」が、政府のスタートアップ支援やAI・DXの進展を追い風に再び勢いを増しています。

 東京商工リサーチによれば、2024年の新設法人は15万3,938社と過去最多を2年連続で更新しており、背景には、従業員を雇わずに経営する“一人会社”の増加自治体の支援策、そして金融機関による創業支援の広がりがあるようです。


 その象徴が「創業保証」です。

 全国51の信用保証協会が提供するこの制度は、起業時の資金調達を後押しする仕組み。


 2020年度はコロナ禍で件数が落ち込みましたが、翌年度には回復し、その後は右肩上がりを続けています。

 特に信用金庫の存在感が際立ち、2024年度には件数で62.88%、金額で60.39%と全体の6割超を占めました。

 全体の保証承諾に占める割合(件数51.54%、金額45.58%)を大きく上回っており、創業支援に積極的であることが分かりますね。


 一方で、都市銀行や地方銀行は2024年度から減少傾向にあり、背景には「金利ある世界」への移行で、保証料を伴う融資よりも自前でリスクを取るプロパー融資へシフトする動きが強まっているためです。

 ただし、地方銀行の創業保証件数は微減にとどまり、創業支援の姿勢自体は維持されています。


 さらに、「日本政策金融公庫」の2024年度創業融資実績は2万8,032先・1,503億円と、全年代・全業種で前年度を上回りました。

 起業ブームは金融機関にとっても新たな法人取引のきっかけとなり、地域経済に活力をもたらしているようです。


 もっとも、起業はゴールではなくスタートにすぎません。

 事業を継続・成長させるためには、資金供給に加え、経営支援や伴走型のフォローが欠かせません。

 信用金庫や地方銀行には、リスクマネーの供給とともに、地域に根差したアフターフォローへの期待が高まっています。


 起業を志す人々にとって、金融機関の支援は大きな安心材料です。

 そして地域金融機関にとっても、次世代の企業を育てることは自らの存在意義を示す機会となります。


                       ※参照:金融ジャーナルonline記事より


 


 










 

 
 
 

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