金融環境の大転換
- あいおい法務行政書士事務所
- 2025年9月26日
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~中小企業の資金戦略2025~
8月29日、金融庁は「2025事務年度 金融行政方針」を公表しました。
来年度の金融行政の方向性を示すもので、中小企業の資金調達や財務戦略に直結する内容が多く含まれています。
ここでは特に重要なポイントを整理してみました。
■注目すべき4つの柱
地域金融力強化プラン
地方銀行や信用金庫が設備投資、DX、事業承継、海外展開などを総合的に支援する新プランを年内に策定予定です。
リレーションシップバンキング以来の大きな枠組みで、金融庁の本気度が窺えます。
事業性評価融資の拡大
担保や保証に依存せず、企業の実態や将来性を重視して融資を行います。
2026年には「企業価値担保権」が導入され、ブランド力やノウハウといった無形資産も担保対象になり得ますので、資産の少ない企業や事業承継を控える事業者にとっては大きな転機となります。
市場からの資金調達支援
スタートアップなどリスク性の高い企業を対象に、株式取引やプロ投資家制度の整備が進み、成長段階に応じた資金調達ルートが広がります。
経営者保証からの脱却
経営者保証を基本としない融資慣行が定着しつつあります。
資金調達のハードルが下がる一方で、事業性評価の重要性が増しています。
■活用事例
活用事例としては、次のような例が想定されます。
製造業A社:独自技術を強みに「企業価値担保権」を活用し、設備投資のための融資を確保することが可能となります。
サービス業B社:顧客基盤と成長計画(経営改善計画)を金融機関に提示し、無担保での事業性評価融資を実現することが可能となります。
小売業C社:ブランド力を評価され、事業承継資金を保証・担保なしで調達することが可能となります。
■企業が取り組むべき準備としては?
事業計画書や財務資料の整備:事業の「見える化」を徹底しましょう。
無形資産の棚卸し:技術、顧客基盤、ブランドなど、事業の強みを明確化しましょう。
金融機関との対話:伴走型支援を引き出す姿勢(定期的な情報提供等)が不可欠です。
金融環境は確実に「事業を見る融資」へとシフトしています。
いまのうちに自社の事業体制・財務体制を点検し、変化をチャンスに変える経営戦略を描くことが求められます。

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