「うちは大丈夫」と思っていませんか?
~サイバー攻撃は中小企業にもやって来る。会社の経営を揺るがす身近なリスク~
サイバー攻撃というと、大企業や有名企業が狙われるものだと思っていないでしょうか。
しかし、中小企業も決して例外ではありません。経済産業省の資料では、2022年7月から2024年6月までに確認されたサイバー攻撃の被害522件のうち、中小企業が37%を占めています。
また、IPAが公表した2026年版「情報セキュリティ10大脅威」でも、ランサム攻撃による被害が組織向けの脅威として11年連続で1位となっています。
サイバー攻撃の怖さは、顧客情報などが漏れることだけではありません。社内のパソコンやシステムが使えなくなれば、受注や製造、販売、請求業務まで止まる可能性があります。
売上が立たない間も人件費や家賃などの固定費の支払いは続き、復旧費用や顧客への対応も発生します。
つまり、サイバー攻撃は情報管理の問題であると同時に、資金繰りや自社の信用にも関わる経営リスクなのです。
では、自社の備えを確認してみましょう。
①「うちは狙われない」と思い込んでいませんか?
攻撃を受ける可能性を考えずにいると、守るべき情報やシステムも把握できません。
まずは顧客情報、取引情報、社内の業務システムなど、自社が何を保有しているか書き出してみましょう。
②会社のパソコンやシステムに、誰がアクセスできるか把握していますか?
退職した社員や外部業者のアカウントが残っていないでしょうか。
使われていないIDや共有パスワードは、思わぬ侵入口になることがあります。
まずは利用者の一覧を確認してみてください。
③大切なデータを攻撃されても復旧できますか?
バックアップを取っていても、いざというときにデータを戻せなければ意味がありません。どこに保存し、いつ更新し、実際に復元できるか。一度、担当者に確認してみましょう。
④システムが止まったら、受注・製造・販売・会計はどうなりますか?
たとえば、朝出社したらパソコンが起動しない。
受注データが確認できず、顧客からの注文にも答えられない。
製造現場では作業指示や在庫情報が見られず、出荷の手配も進まない。
請求書の発行や入金確認まで止まってしまったらどうでしょう。
普段は当たり前に動いている業務も、システムが使えなくなると、思いのほか多くの仕事が滞ります。
どの業務が止まり、何なら手作業で続けられるのか。
止まると困る業務を三つ挙げてみて、代わりの方法があるか考えてみてください。
⑤サイバー攻撃に気づいたとき、誰が何をするか決まっていますか?
被害に気づいてから対応を考えていては、初動が遅れるおそれがあります。
社内の責任者、システムの相談先、取引先への連絡など、誰が判断し、誰に相談するのかを決めておきましょう。
サイバー攻撃への備えは、高額な設備を導入することだけではありません。
まずは自社の重要なデータと、システムが止まったときに困る業務を把握することから始めてみましょう。
「うちは大丈夫」と考える前に、もし明日、会社のパソコンが使えなくなったら何が起きるのか。
一度、経営者自身の目で確かめてみませんか。
編集長レディからひとこと
サイバー攻撃って、どこか遠い世界の話に感じるかもしれないわね。
でも、会社のパソコンが明日使えなくなったら……ちょっと困るどころじゃ済まないかもしれないわ。
全部を一度に対策しようとしなくていいの。まずは「止まったら一番困る仕事」を一つ考えてみない?
そこから備えを始めましょう。さて、貴社なら何から確認する?
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