中東情勢リスクと「事業継続力強化」―想定できている企業だけが残る―
- あいおい法務行政書士事務所
- 14 時間前
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昨今の中東情勢の緊張激化により、原油価格の高騰が続き、物流費や原材料費の上昇が企業収益を圧迫しています。
ロシア・ウクライナ情勢から続くエネルギー高の流れに、さらに追い打ちがかかった格好です。
政府は資金繰り支援やセーフティーネット貸付の要件緩和などを進め、売上減少要件を満たさなくても利用できる柔軟な制度を整えています。
しかし、これらはあくまで「時間を確保する手段」に過ぎません。本質は、自社がこの環境変化にどう備え、どう対応するかにあります。
ここで重要になるのが「事業継続力強化計画」の視点です。
前回からもお伝えしている通り災害対応のイメージが強いかもしれませんが、今回のようなエネルギー・供給リスクにもそのまま応用できます。
例えば、ある製造業では、主要原材料の価格が短期間で15%も上昇し、従来の販売価格では粗利がほぼ消失する状況に直面しました。しかし、事前に複数の仕入先を確保しており、価格改定のシミュレーションを行っていたため、早期に一部製品の価格改定と代替調達へ移行し、利益水準の維持に成功しています。
一方、別の運送業では、燃料費の上昇に対し価格転嫁の交渉を先送りしていた結果、利益が圧縮され続け、資金繰りが急速に悪化。最終的には金融機関への相談が後手に回り、打てる対策が限定される事態となりました。
この差は一体どこで付いたのでしょうか。
特別な経営判断ではなく「想定していたかどうか」そして「早く動いたかどうか」です。
今、企業に求められる行動は明確です。
・第一に、資金繰りの見える化。コスト上昇がキャッシュに与える影響をシミュレーションできているか。
・第二に、金融機関との早期対話。余裕のある段階で日頃から情報共有ができているか。
・第三に、価格転嫁の実行。取引先との交渉のタイミングを逃していないか。
そして何より問いたいのは――
「自社の事業継続力強化計画は、今回のような局面に本当に使える内容になっているか?」という点です。
計画は“作ること”が最終目的ではありません。
ゴールは“いつでも使える状態にしておくこと”に価値があります。
このVUCA(曖昧で不確実で複雑で激変する)の時代において、企業の差は「準備と初動」で決まります。
今回の中東情勢は、まさにその準備を試される現実の局面と言えます。
――貴社は、その想定と行動、すでにできているでしょうか?
※弊社は、経営改善支援を主業務としておりますので、お気軽にご相談ください。
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