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「銀行はいくら貸せると見るのか?」

  • 執筆者の写真: あいおい法務行政書士事務所
    あいおい法務行政書士事務所
  • 11月21日
  • 読了時間: 3分

‶3つの指標でわかる“貴社の借入余力”


 銀行が融資審査でチェックする指標はたくさんありますが、なかでも経営者にとって最も気になるのは「結局、いくら貸してもらえるのか?」という現実的なラインですよね。


 今回は、その判断に使われる代表的な「3つの指標」をわかりやすく整理しつつ、貴社の財務状態を見直すヒントをお届けします。


1. 借入月商倍率

借入残高(短期借入及び長期借入)は“何か月分の売上”に相当する?

借入金の残高が平均月商の何か月分に当たるのかを見る、銀行の基本指標です。

「有利子負債合計÷平均月商(売上高/12)」

  ※有利子負債=長期借入金+短期借入金+社債

  • 3か月以内:青信号

  • 6か月程度:黄信号

  • 6か月超:赤信号(新規融資は厳しい)

特に卸売・サービス業など、設備投資より運転資金が中心の業種では、このラインがそのまま当てはまります。

★ここで、貴社はどうでしょう?

「気づけば半年分以上の月商に相当している…」そんな状態だと、資金の呼吸が浅くなっている可能性があります。


2. 債務償還年数

いまのキャッシュフロー(CF)で借入金を返済すると“何年かかるか?”

有利子負債をキャッシュフローで返済した場合、完済までの年数を示す指標です。

算式はシンプル。

「(有利子負債ー経常運転資金) ÷ 簡易キャッシュフロー」

  ※経常運転資金=売上債権+棚卸資産ー仕入債務

  ※簡易キャッシュフロー=経常利益+減価償却費ー法人税等

本来、借入期間(5~7年)と同程度で返済できれば健全ですが、現実は甘くありません。

キャッシュフローだけでは返済しきれず、新規借入で補うケースも少なくないのです。

参考として、

  • 中小企業平均:10.2年

  • 小規模事業者:18.5年

  • 銀行の許容ライン:15年程度

理想は10年以内です。

★貴社はどうでしょう?

「返すまで15年以上かかる計算」もしそうなら、資金繰りの慢性的な“重だるさ”を抱えている可能性があります。


3. 有利子負債依存度

総資産のうち“どれだけ借金で支えているか?”

「有利子負債 ÷ 総資産 ×100(%)」

60%を超えると銀行は赤信号と判断しがちです。

会社規模に対して借入が多すぎると、利息負担が重くなり、金利上昇局面では利益圧迫が一気に強まります。

★貴社はどうでしょう?

「借入金の比率が年々上がっている」

この傾向が出ていると調達余力が細り、運転資金が詰まりやすくなるリスクも高まります。


まとめ

銀行が“いくら貸せるか”を見るときの視点は、意外とシンプルです。

1.月商とのバランス~借入月商倍率

2.返済にかかる年数~債務償還年数

3.資産と借入の比率~有利子負債依存度

この3つが揃って悪化している会社は、「資金繰り」がじわじわ苦しくなり、融資戦略も選びにくくなります。


逆に、これらを定期的にチェックし改善していけば、銀行からの評価は自然と上がり、融資交渉もしやすくなります。


さて、貴社の“借入余力”は今、どんな姿でしょう?

一度、冷静に数字を見つめ直してみる価値は十分にあります。



 
 
 

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    財務コンサルタント

  ※ASJ認定財務コンサルタント

  銀行融資診断士

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